Goalと目の前にあること
いささか個人的な話になる。例の論文の続きを読みたい方は少しだけお待ちいただきたい。少し疲労感を感じつつある現状から一歩踏み出そうという僕自身への励ましである。

司法試験の受験を決断するまでずっと悩んでいた。合格率3%前後という数値が自分の中で一人歩きし、受験の決断をすること自体が自分の中に大きな壁として立ちふさがっていた。一度は他の道に進もうと思い、自分を納得させ、就職先も決めた。就職先での最終面接のとき、「うちに来ていただけますね。是非一緒にやりましょう。」と言われ、嬉しさよりも本当にこれでいいんだろうかという気持ちが大きかった。その会社は僕のことをすごく評価してくれていたし、面白い奴だとも思ってくれていた。この違和感はなんだろうと。
本当にこれでいいのか。自分がなりたかったのは弁護士じゃなかったのか。一度も挑戦をしないでいて後で後悔しないか。
2週間ほど悩み、決断した。このままじゃただの負け犬だと。親に自分の気持ちを話し、受験のサポートを得られることになった。受験費用は貯めていたアルバイトの金、奨学金の残りをあてることにし、決まっていた就職先にも謝罪にいった。考えてみれば、散々皆さんに迷惑をおかけしたと思う。受験の間、自分が何者でもないことという不安に悩みつづけた。不安を解消するためには日々寝る時間を惜しんでひたすら勉強するほかなかった。合格した先輩方のノートを譲り受け、何が合格に一番近いのか、日々考えながらひたすら勉強を続けた。合格したからいいものの、あれだけ努力をして、本当に報われなかったとき、自分に何が残っただろうか。努力することを信じられる人間でいられただろうかと思うと、こころもとない。

掲示板で合格をしったときは本当にうれしかった。散々ご迷惑をおかけした就職先の先輩もひどくよろこんでくれた。親も本当に安心してくれただろう。でも、もちろん一番嬉しかったのは僕自身で、やればできるんだということを信じられた瞬間だった。

仕事をはじめて、新人弁護士としての生活はとても楽しかった。日々感じる顧客からのプレッシャー、プライベートのない生活、もちろんつらいことはたくさんあったけど、知らないことを一つずつ知るうれしさにあふれていた。寝ないでも平気だった。友人たちと飲み、帰宅して朝方まで仕事をし、そのまま平気で仕事にでかけていった。どんな仕事でも初めてという状態は非常に楽しいものだ。

だが、好奇心だけで仕事をしていられる状態はやがて終わる。当たり前だけど、やったことがある仕事が増えていくのだ。30代になり、家庭を持ち、同じ仕事のやり方はできないだろうなと思い始めてきた。そして仕事においても閉塞感を感じることが多くなってきた。自分の中で前向きに進んでいると感じることが少しずつ減ってきたのだ。

自分の中でGoalが明確だろうか。自分の中で考えているGoalと目の前にある仕事とのギャップに悩んでいないだろうか。こんなことを親友と先日徹夜で話していた。その中での彼と共有できた結論はこうだ。
20代のうちは馬鹿でも努力さえすれば成長していける。一人ならどんなリスクでもとれる。でもこれから先は本当に継続してゴールに向かっていく奴だけが勝つんだ。
目の前にあることを軽視する奴は誰の信頼をも勝ち取れない。かといって、与えられたことだけをしているだけでは何も前に進まない。毎日、一つだけ、少しだけ、チャレンジしていこうと。
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by neon98 | 2005-11-10 01:25 | よしなしごと
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