強制的公開買付制度の導入?ー追記有
強制的公開買付制度についての金融審議会報告書案(Nikkei Net)について報道がなされている。
金融審議会(首相の諮問機関)の作業部会は16日、TOB(株式公開買い付け)制度の見直しについて報告書案をまとめ、大詰めの議論に着手した。保有割合が3分の2を超える買い付けでは残りの株式もすべて買い取らせるルールを設けることなどで合意。ただファンドによる株式の大量保有を迅速に開示させるルールでは異論も多く結論が出なかった。
1. 3分の2でいいのか?

英・独は強制的公開買付制度を導入しているものの、そのトリガーは議決権の30%です(但し、多少の例外有)。3分の2というのがどこから出てきたのか、おそらくは特別多数決を意識したものであると思うのですが、少数株主保護という場合に3分の2でいいのでしょうか。敵対的買収防衛策についての是非の問題とも関係するところですが、数字の意味するところは何でしょうか。

2. 敵対的買収防衛策は存続するのか?

強制的公開買付制度の不存在が防衛策導入の大きな理由の一つなわけで、少数株主を守るという建前が一つ消えてしまうと英国のように中立義務を課すという方向になるのか。せっかく先駆者が考案され、議論が蓄積されつつある中でそれはあんまりだと思う(私の意見はともかくとして)ので、これはないでしょう^^。3分の2という数値が少数株主保護としては中途半端な感じがするので、防衛策延命のいい理由になるんじゃないかと勘ぐってみたりして^^。

私自身は強制的公開買付制度の是非はもう少し経済的効果を踏まえたような論文を探してみてから考えようと思ってますので、とりあえず意見はありません。ただ、強制的公開買付制度と防衛策との両方はどうなのかと直観的には思っているところです。個人的には防衛策を活かすのであれば、公開買付の期間を延長する方法を設け、撤退しやすくもし、敵対的買収の際に両者が時間をかけて話しあえるような枠組みを整備するという方向も少し考えてほしいところです。

(追記)47thさん経由で知った読売ニュース記事によると、ここらあたりの攻防のバランスをとった仕組みが採用されるとのこと。
敵対的M&A(企業の合併・買収)時代の到来に合わせて、買収者がTOBの撤回や価格引き下げをできるようにする一方、TOBを仕掛けられた企業にもTOB期間を延長したり、買収者に質問する権利を認めるなど、攻守双方のバランスを取っている。
具体的中身によるが、これは賛成。(追記終)

とりあえず備忘用なので、中途半端ですが今日はこれまで。間違いのご指摘・ご意見など歓迎です。
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by neon98 | 2005-12-17 04:31 | M&A
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