ロンドン証取に敵対的TOB
ロンドン証取に敵対的TOB(Nikkei)という注目ニュースが入ったのでもうひとつエントリをしておきます。従前から話題にはなっていたのですが、遂に買主サイドのマッコーリー銀行が公開買付に踏み切ったようです。イギリスでは、シティコード(法的な強制力はないが、事実上の拘束力がある)で取締役に中立義務が課せられているため、買収防衛策はとることができません。ロンドン証取の取締役会は既に提案を受け入れないことを公表しているところです。

証券取引所の公的機能と、敵対的TOBによるガバナンス効果というものをどうつりあわせるのかという点が問題になります。例えば、証取の主要株主の投資先を優遇して上場させるとかConflictの問題が生じる可能性についてどう考えるのか、国家政策としてある国の主要取引所を外国資本に委ねることをどう考えるのか、などと考えるべきことがあるように思います。

日本の問題として考えるとどうでしょうか。投資サービス法報告(案)29頁以下で取引所の上場について以下のように述べられています。
取引所について世界的な再編が進む中で、取引所株式が上場される場合(とりわけ自市場への上場の場合)に、特定・少数の株主に支配され、取引所の自主規制機能と特定の株主との利益相反の問題が生ずるおそれがあることや、より営利性を意識した運営が行われる可能性についての関心が高まっている。こうした状況を踏まえ、上場された取引所については前述の制度的枠組みに沿って自主規制機能を担う組織の独立性を高めるよう求めるとともに、最近の会社法制改正により株式会社の機関設計の柔軟化が図られていることなどを踏まえ、主要株主規制などの現行制度を点検し、必要に応じ適切な対応を講ずることが適当と考えられる。
まだまだどういう方向に進むのかはわかりませんが立法の方向性として主要株主規制というものが検討されることが示唆されています。指摘の問題に対する対応として、(1)主要株主規制を法令上おいてしまう(証券取引所株式の取得制限など)、(2)主要株主規制をおくことはせず、現行の監督権限で対応するという2つの方向性があると思われますが、感覚的には(2)の方向性がスマートなやり方なように思います。法令として主要株主規制をおかずとも証券取引所自体が防衛策を配置できるわけですから、自主性に委ねるのが基本ではないでしょうか。
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by neon98 | 2006-01-12 03:57 | M&A
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