中古品市場の日米比較
ぼちぼち帰国に向けて身の回りのものを少しずつ整理しはじめた。うちの奥さんがMoving Saleということでとりあえず使わない冬物類などを中心に処分。ご近所さんと一緒にMoving Saleを開催したところ、色んな人種の人々の色んな需要があるので、中古のかばんやら上着やら結構色んなものが売れてびっくりしたらしい。車や家具も処分していく予定なので6月中旬くらいにはあちこちの掲示板に出そうと思っているのだが、アメリカ人と日本人とでは中古品市場に関する感覚が全然違うのにはいつもびっくりする。

例えば、日本での中古車なんかは誰かが乗った瞬間に値が下がり、2年も乗ったら半額くらいになったりする場合があるけれど、アメリカだとせいぜい10%から20%程度減価される程度にとどまる。自動車なんかだと10年間の定率法による償却をしているようなイメージというといいすぎだろうか。アメリカで中古車評価でよく利用されるのがこの(Kelly Blue Book)であり、この金額をベースに交渉が行われる場合が多い。

家具などでも日本人が提示する金額は相当安いらしく、日本人が開催するMoving Saleには朝一番に殺到するアメリカ人がいた。彼曰く、日本人はわりと丁寧に家具を利用するし、その割りに安い出品が多いということのようだ。日本人である私としては、アメリカ人が提示する中古品価格だと高いし、概して乱暴に利用されていることが多いので、イマイチ購入意欲がそそられない。自動車なんかは本当に整備が悪い。

「もったいない」精神が定着した日本人であればもっと中古品を利用していいはずだし、日本における中古品市場が発達し、中古品価格が高騰してもいいはずなのだが、現実は違うのはなぜだろうか。幾つか仮説をたててみた。

(1) 物を捨てることに相当程度罪の意識があり、誰かに中古品として利用してもらうことはこのような罪の意識を軽減させることになる(「使ってもらってありがたい」)ので、対価が安くても売り手にとって売買が十分な効用を持つ
(2) 保管スペースがなく、処分コストが相対的に高いために中古品に対する需要が少ない
(3) 中古品が個人的関係のある人に対する売買であることが多く、そのような関係において対価を受領することに対する「恥」の意識がある
(4) 新製品により得られる満足度が高く、また新製品の価格が安く、中古品に対する需要が十分に喚起されない(これは日本に限定されず、多かれ少なかれそういう面があるのだが)
(5) 米国と比較して経済的格差が乏しく、中古品でもいいから欲しいという階層が比較的少ない
(6) Moving Saleをしようにも十分なスペースがないし、個人売買で家具を配送するにもコストがかかりすぎる
(7) 手間をかけて中古品を売却するだけの時間的余裕がない人達が多い

日本でもインターネットオークションにより幾らかは改善される余地があるし、リサイクルショップなども以前と比較すると随分充実してきているのだが、フリーマーケット的な個人市場はやはりまだまだ未開拓という気がする。
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by neon98 | 2006-05-29 11:25 | 日常・海外生活
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