2005年 12月 14日 ( 3 )

男の生き様
男女同権であるべき論とは別に、男女は本質的に異なるものだということを言うとこの国では少し嫌な顔をされることがある。男には「男の作法」が女には「女の作法」があり、それが伝統的に正当なものとして社会に受け入れられてきたという事実を認識せずにいて、よい関係など築くことはできまい。男女の差異は後天的な影響が強いのではないかなどと昔考えていたのだが、娘が生まれてからそれが間違いであることに気がついた。男女の差異の多くは遺伝子による先天的なものなのだ(実証しようのない確信にすぎないので反論は勘弁願いたい。)。

そして、男の生き様なるものは、男性の憧れとしてその本能を直接的に刺激する極めて自己陶酔的な概念であり、女性の理解を求めない点で排他的な存在である。ここまでの話を違和感なく共感いただける方にお薦めの本はこちら。以前、ご登場願った友人が大絶賛していたので手にとってみた本である。

人間というもの(司馬遼太郎)
おもしろくてありがたい(池波正太郎)

d0042715_18523896.jpg歴史小説なるものは、歴史的事実の大枠をフレームワークとした大きなホラにすぎない。客観的事実なんてものの割合がどれだけあるのかは意味をなさない。作家が主人公を通じて語らせたい内容が書いてあると思ったらよいだけのことである。俵万智さんがある対談で言っていた。「どこまでが事実なんですか?という質問ほど作家をげんなりさせるものはない。全部真実か、全部嘘かと言われるとどちらかというと全部真実であるという答えの方が近い。」と。この2冊には彼らが語る「真実」がふんだんにこめられている。男の生き様なる理想形を未だに追い求めたい方には是非読んでいただきたい。女性の方には「男の子の遊び方」が理解できるようになる貴重な本かもしれないので、その意味ではお薦め。
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by neon98 | 2005-12-14 18:53 | 読書・映画等

誰がやってもいいんだけれど…。
随分前にtoshiさんが内部統制監査に産業界が反発?(2)というエントリの中で
公務員になった経験がありませんので、どう言ったらいいのかわかりませんが、同じ日に金融庁と経済産業省から、似たような報告書が出てきたとき、その両者の関連性などについて、説明とかあったらいいのになあ・・・と思ってしまいます。2週間ほど前、東京のACFEの委員会で、企業会計審議会内部統制部会長の八田進二教授に直接お聞きしたところでは「まったく別々に作ったもので、全然関係ありませんよ」ということで、驚いた次第です。縦割り行政とはいえ、規制されるのは同じ企業なんですから、敵対的買収への防衛指針のときの「経済産業省と法務省」のように、合同で報告書を作成する、ということがあってもいいのではないかなあと思ったりもします。かたや証券取引法による行為規制目的、かたや新会社法による関係者の利害調整目的という、別々の目的を指向していることは理解できるのですが、もう少し交通整理があってもいいのではないでしょうかね。
と書いておられましたが、今日両者を比較して同じことを感じました。

金融庁の方は企業会計審議会ということで会計監査の一部としての内部統制監査という位置づけは理解できるのですが、経済産業省の方は随分と会社法・証券取引法の分野まで出っ張っておられるようで…。経済産業省がでていくと、単なる縄張り争いにとどまらず、指針の法的性格まで変わってくると思うんですよね。金融庁の場合は会計基準に取り込まれることになるのでしょうが、経済産業省の場合は会社法・法務省令・証券取引法との関係はどうなるのかということをいちいち考えないといけなくなります。こんなことを書くと怒られちゃいそうですが、企業価値研究会といい、先日の情報開示ガイドラインといい、随分他人の領域にまで侵入しておられるような気がしまして。。。いえ、誰がやってもいいんですが、法的な性格付けはきちんと整理してもらいたいです。はい。
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by neon98 | 2005-12-14 09:21 | LEGAL(General)

ミクロ経済学再訪
大学在籍時は、ミクロ経済学は数学の世界、マクロ経済学は社会科学の世界で、ミクロはなんだか「分析グッズ」というおもちゃで遊んでいるような気分がして好きになれなかった。それでも、米国のCorporate Governanceの評価をした論文を読んでいく際にはある程度のミクロの知識が必要になるので、おいていた本を実家から送ってもらった。

ミクロ経済学入門 日経文庫―経済学入門シリーズ(奥野正寛)。こんなに薄い本で大丈夫なの?と不安になるけど、これが一番お薦めだ。ミクロを担当していた教授も基本的な本としてこれを薦め、国家試験受験者も皆これを読んでいた。ミクロの入門書なのでゲーム理論プロパーの記載は少ないが、これはやむを得ないだろう。あとはミクロ経済学(伊藤元重)も一緒に送ってもらった。

いずれも一度読んだ本なので計一時間で斜め読みし、記憶を喚起する程度。法と経済学―企業関連法のミクロ経済学的考察(宍戸 善一・常木 淳)もアマゾンで購入して読んでみた。悪い本ではないけれどもやや入門的にすぎたかもしれない。会社法の経済学(三輪芳朗・ 柳川範之・神田秀樹・編)でも読んでみるか。

法と経済学なんて法律実務家に直接関係あるの?と言われると、答えはYES and No。直接裁判所を説得する材料になることは極めて稀だろうけど、ある既存の価値観が所与とされている場合にそれを崩す説得的な材料となるように思う。その意味では法律家にとって違和感がある結論であればあるほど有益な場合があるのかもしれない。ある結論を支える仮説にモデルが存在し、それが実証研究により裏付けられていればなおよい。

私がリンクしているAwake in a muddleという非常に有益なBlogに法と経済学はなぜ米国でのみ栄えているのか?というエントリがあるので、興味のある方は是非ご覧ください。この方のBlogは、表層的な法律実務だけを扱っている私が恥ずかしくなるような興味深いテーマ選択をされておられます。もっと大切なことは、この方の文章が単に美しいというだけにとどまらず、とても言葉を大切にするという印象を与えることでしょうか。
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by neon98 | 2005-12-14 01:32 | 読書・映画等

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