カテゴリ:よしなしごと( 76 )

中国と映画産業
Hollywood Movie Studios See the Chinese Film Market as Their Next Rising Star (NY Times)

ハリウッドの中国の映画産業への投資が進んでいるというニュース。従前は、ハリウッド映画をどう普及させるかが課題であり、違法コピーの取り締まりを中国政府に求めてきたが、ここでの投資は中国製の中国語による映画を製作し、全世界に配布しようというもの。
The moves come as Hollywood officials are still fighting to get their own American-made movies shown here. And they are also putting greater pressure on the Chinese government to crack down on rampant film and DVD piracy, which costs Hollywood millions of dollars every year. But Hollywood executives also say they are making plans to produce and invest in movies with a Chinese theme or Chinese language movies that could later be exported to the rest of the world. And American studios are laying the foundation to produce movies solely for China's domestic film market.
中国映画というと、なんとなく山の郵便配達みたいな映画を想像してしまう。セブン・イヤーズ・イン・チベットを中国国内(というかチベット)で撮影できず(たしかチリかどこかで撮影したはず)、中国国内への映画祭への出展も認められなかったのは有名な話で、表現の自由との兼ね合いをどうつけていくのかという問題は依然解決していないように見えるけど、それでも企業を寄せ付けるのは中国マーケットのしたたかさなのだろう。

数年前に北京に行ったときに、映画館に入ったけれど、カップル席(間の肘おきがなく、2人で大きめのソファーに座るような席)があったのが面白かった。一人で入ったので、僕は座ってないけれど。何をみたかよく覚えてないけど、字幕なしで、全くわからない中国語でも、なんとなく筋がわかるような単純な印象の映画だった。なんだか最近は映画って、シンプルで後味のよいものが好きになってきたのは、どうしてだろうか。
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by neon98 | 2005-07-04 23:41 | よしなしごと

真実発見の誘惑
Evidenceを勉強していて裁判に関わるということがどういうことか考えた。刑事であれ、民事であれ、裁判において決断を下すにあたって前提となるのは事実認定であることは言うまでもない。ただ、一方で証拠収集過程において違法行為が許されてはならないことも言うまでもない。違法行為によって収集された事実を証拠として使うと、捜査当局の違法行為を助長することになり、違法収集証拠は排除されるというのが原則論である。ただ、具体的事件の解決をするにあたって、真実発見の誘惑を断ち切るのは相当難しいことだと認識しておいた方がいい。

特に証拠法の発想になれていない人が裁判にかかわらないといけないということが具体的にどういうことなのか、考えていた方がいいと思う。違法捜査がなされたとして、証拠Aは絶対に排除されなければならないとしよう。でも、証拠Bだけで有罪にするべきかどうかあなたは迷っている。わかりやすくするために架空の事例を考えてみよう。
あなたの近所で6歳の女の子Aちゃんが突然いなくなり、皆が総出で探したけれど見つからなかった。数日後、Aちゃんは近くの公園で死体として発見された。死体解剖の結果、性犯罪の兆候が見られる。警察官Bは従前から性犯罪者としてマークしていたXの家を訪問し、令状を得ないまま、Xの不在時に窓から進入し、家宅を捜索した結果、Aちゃんの衣服が押入れから発見された。当該衣服をもとに、Xに自白を迫り、Xは自供した。逮捕後、Xの犯罪事実は(警察官の違法行為の事実を除き)全国に報道された。Xは強姦、殺人、死体遺棄で起訴され、あなたは裁判員としてXの裁判に関与している。Xは法廷で被疑事実を否認し、弁護人からは証拠排除の申立てがなされている。Xが当該犯罪を犯したことは明らかである。Xが無罪になれば、あなたの近所にまた戻ってくるかもしれない。あなたには同じような年頃の女の子がいる。本音をいえばXには刑務所に行ってもらいたい。二度と社会に復帰してもらいたくない。
この問題には正しい答えはないと思っているので、少し考えてみてください。裁判員としてあなたが関わらないといけない事件だと思ったら、どうするだろうか。

(1) Aちゃんの衣服と、Xの自供以外に証拠がない場合、どうしますか。
(2) 警察官Bが家宅侵入をしたのではなく、大家に身分を偽って鍵を借りた場合はどうしますか。Xの親(既に老齢で痴呆症にかかっている)に遠縁の親戚であり、Xに会いにきたと身分を偽って自宅に入れてもらった場合はどうしますか。
(3) 近所の人Dが、Xが事件の数日前に執拗にAちゃんに話しかけている場面を見かけたと証言している場合、どうしますか。
(4) さらにDが、事件の当日XがAちゃんと一緒に歩いているところをみかけたと証言している場合、どうしますか。

法律家としてみた場合にある程度結論は明らかなのかもしれない。でも、娘を持つ親として考えたとすれば私には結論は出せない。
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by neon98 | 2005-06-27 13:22 | よしなしごと

組織のおはなしと経営者の役割
組織のおはなしを読んで。

会社勤めをしていた頃、組織論について一度書いてみたいと思っていたので、いい機会だ。

いつも通り大雑把な議論ではあるけれども、弁護士事務所は、多くはばらばらな個人の集まりが便宜のために集まって仕事をしていて、嫌になったら集団であることをやめようねという暗黙の合意がある(と個人的には思っている。)。そういう意味では単なる職人さんの集まりみたいなところがある。(少なくとも私の周囲には)会社に入るのが嫌やから弁護士になったんや、みたいな人が多いのである。よほど大規模なところを除き、総務部とか、人事部とか当然ない。また、個人がバラバラに仕事しているので、気になるのは顧客との関係だけで、ボスと多少仲良くなくても仕事をきっちりしている限り特に問題がない。職業柄(ある程度礼儀をわきまえることを条件として)ボスと言い合ったところで特に関係が悪化したりすることは少ない。はっきりしているのは「稼がないと食っていけない。」ということであり、行動原理がシンプルだ。

私はどちらかというと、会社勤めが嫌やから弁護士になったというタイプなので、必然的に「組織性悪説」に立つ。この文脈でいうと「組織」は組織の中の一部組織を指す。総務部であっても、○○委員会であっても、子会社であってもよい。

複数部署から依頼者が来て、弁護士事務所での会議中に喧嘩をされることが実際よくある。こちらとしてはどちらの味方というわけにはいかないので、「会社」という見えにくい「組織」を想定して法律論に限定して回答をするわけだが、依頼者の意向がわからないとどうにも回答しにくい。彼らにとって「組織」というのは企業ではなく、「○○部」であって、意思決定権者は取締役会ではなくて「○○部長」である。「会社としてはどうされたいんですか。」という質問はこちらにとって至極もっともだけど、彼らにとって意味をなさない。当然だが彼らは会社の意思決定機関ではないし、直近の上司の意思決定に従って動かざるを得ないのだ。その意味では、彼らにとって「組織」というのは抽象的な存在としての法人ではない。

部門ごとに利害関係と考え方が異なるのは当然だし、内部での利害衝突はあって然るべきなのだが、問題は部門の利益が全体の利益と合致しない場合が生じがちなことである。会社を部門ごとに区別することはもちろん必要なのだろうけど、経営者には部門という「組織」の利益を会社という「組織」の利益と合致させる難題がふりかかる。

1. 組織は構成員とは別の「生き物」である。

構成員には、指示される人と指示をする人が大雑把に分けて存在するわけだが、仮に全ての構成員がインセンティブをもって真面目に働いたとしても、目標の与え方が間違っていると機能しない。従業員としてはの目標の与えられ方は抽象的には企業の業績向上であったりするわけだが、より具体的には「コンプライアンスの遵守」であったり、「給与体系の整備」であったり、「顧客獲得」であったりする。これは目標と指示の与えられ方によるわけで、より内部的には「○○部の権益の維持」「○○部長のご機嫌を損ねないこと」になっちゃったりする。

2.組織は自己増殖する。

内部者は当然ながらその役割を否定しない。組織に割り当てられた役割を果たし終えた場合、生き残りをかけてその組織の使命を変えていく。

3.仕事があるから組織があるわけじゃなく、組織があるから仕事が作られる。

意思決定システムが一つ存在するとする。会社法的には重要な意思決定は取締役会だけれども、実際にはもっと複雑で事前交渉が多く必要とされる。決済資料をたくさん作成しないといけない。会議資料を準備して、出席しないといけない。会議の場で結論がだされず、次の会議に持ち越される。他部署を巻き込み、調整がなされる。うーん、実際やってみるとうんざりするんだろうなあ。

さてさて、ネガティブで、ステレオタイプな展開になったけれど、末端の構成員としては与えられた目標に向かって努力するしかないわけで、多くは経営者サイドの問題なのだろうと思う。個人的にはマネージメントの仕事は意思決定の仕事もさることながら、皆が気分よく働ける環境を作ることがほとんどじゃないのかと思う。

例えば、MBAで学ぶことがどれだけ経営学として役立つのかよくわからないけれど、リーダーシップみたいな科目が現実にコミュニケーションツールとして役立つのならすごく面白そうだなあと思う。従来、経営者の才覚とか人徳とかでしか説明されてこなかったものが、ケースを通じて多くの人に共有されるのか、単なる教科書のうえでの知識にとどまるのか、学ぶ人次第なのかもしれない。ロースクールで学ぶよりもきっとずっと抽象的なツールなんだろうけど、本気で実践しようとすればずっと面白いだろう。
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by neon98 | 2005-06-17 12:54 | よしなしごと

U-HAULでお引越し
Bar終了後ドタバタしそうなので、今のうちに引越しの情報を得にU-HAULへ。自家用車の後ろにトレーラーを引いて自力で引っ越すことにした。夏になると多く見かける姿。アメリカでの引越費用はとても高いので、皆友達に手伝ってもらって自力で引っ越す人が多いみたい。

こういう時ばかりは何もかも会社持ちの企業派遣の人がすごくうらやましい。駐在の人とかは日系の運送会社に依頼して楽チンな人が多いみたい。でも、自力で何かするのは楽しいかも。

以下、参考URL
U-Haulでお引越し(1)
U-Haulでお引越し(2)
U-Haulでお引越し(3)
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by neon98 | 2005-06-11 06:34 | よしなしごと

タンタン麺
タンタン麺(もどき)の安易な作り方。

入手するもの:日清のラーメン屋さん とんこつ

(1)挽肉(できれば豚)を中火で炒め、塩コショウ、ラー油、豆板醤で味付け。チンゲン菜(なければ白ネギでも青菜系のものでも何でもよし)をさっと湯通し。
(2)ラーメンを指示通り作成し、(1)をのせるだけ。

海外でうまいラーメン屋が見つからないものの、冷凍ラーメン程度は見つかる人にお薦め。
かなり美味。奥さんにもかなり好評だった。写真とるの忘れた…。
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by neon98 | 2005-06-10 14:11 | よしなしごと

W杯目前
バーレーン戦勝利でほぼW杯出場が確実に!TVで見られないのが悲しい。それでもW杯で勝ちたいのならさっさとジーコ解任した方がいいよなあ。まあ、勝ったからよしとする。

イタリア人と話していていつも話題になるのが日韓W杯。"You know, the referee is not always fair." あの試合は見ていたので、気持ちはわかるけど、でも彼らの恨みようはすごいね。
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by neon98 | 2005-06-04 13:15 | よしなしごと

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