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Why taking a bar exam?
実務的に使えるわけじゃないのになぜ?と聞かれるとよくわからない。差別化を図るにはあまりにも取得者が多すぎるし、日本で渉外実務をするのに必要なわけでもない。逆に言えば、Bar Examに合格したからといって何かができるというものじゃないのだ。周囲の留学生でもBarを受験するのはどちらかといえば少数派。単に長く米国に滞在したいからという不純な動機の人もいる。
合格率は例えばNYの03年夏で69%(BARBRI配布資料による)で、さほど難しくないという人が多いが、受験者の母体がロースクール卒業者にほぼ限定されているので、記念受験者の多い日本との安易な比較はできない(もちろん日本より簡単なのだろうけど。)。LLM出身者に限定すると合格率は下がり、日本人に限定すると当然(英語力のせい?)もっと下がる。NYでは今年から徐々に合格のための必要スコアをあげていくそうで、難化傾向がある。3割強が落ちる試験は、ある意味において、9割が落ちる試験よりもプレッシャーが大きい。
なんて色々と言い訳をしてみても、落ちたくない気持ちに変わりはないので、2ヶ月の短期決戦頑張らないと。丸暗記しないといけないので退屈で、苦痛だとよく聞くが、ほとんどの科目が初めて勉強するものでそれほど退屈でもない。ロースクールの講義に比べ、法律の全体像を数時間の講義でみせてくれるので面白いし、実践的だとJDまでが言っていた。米国のロースクールのスタイルは実践的ではないし、退屈だったというのが彼の弁である。
日本のロースクールでもソクラティス・メソッドを取り入れようとする人もいると聞くけど、純粋なソクラティス・メソッドを使っている教授は今では少数派だし、日本法には日本法にあったスタイルがあるように思う(講義+ディスカッションなどが穏当なところなのだろう。)。

だらだらと書いてしまったのだが、実はさほど退屈でもなく、新しいばかりなので結構受験してみると面白いよということだけが言いたいのでした。まだ最初の方なのでそのうち飽きてきて、コメントを撤回するかもしれませんが。
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by neon98 | 2005-05-28 07:38 | NYBar・BarBri

学生による教授評価
米国ロースクールで良いと思えるところは、学生による教授評価がなされ、それが学生に公開されているところだ。周囲の留学生に聞いたところ、このような制度を取り入れている国は少ないようで、教授との距離の近さ(質問のためのオフィスアワーを毎週確保したり、E-mailにも親切に対応してくれる。)や教授の評価制度がその終身雇用(tenure)に影響したりするところはいいところだと留学生の間で評判だった。

学生は、教授が学生の名前を覚えているか(100人を超えるクラスで実際に覚えているのだからびっくりだ。)など非常に細かい評価項目別に5段階評価をつける。もちろん匿名であり、最後の授業の際(試験の前)になされるので良い成績をくれる教授が良い評価をされるという心配もない(課題が多すぎるから嫌だったという評価はありうるだろうけど、それも一つの評価として正当ではあると思う。)。

日本でも導入すべきという議論は以前からあるが、導入されている例はあまり聞かない(というか私は聞いたことがない。)。成績評価が厳しい教授が悪い点をつけられるのでは?との懸念も聞くけど、学生はそんなに馬鹿じゃないと思う。消費者とした高い金を支払って勉強している以上、それに応じたサービスを享受できるようにシステムを考えるべきだし、教育にも(もちろん研究にも)熱心な教授が相応の評価を受けられるようにしないと教授間の不公平間が残るのではないだろうか。教育にも力を入れるシステムを作る一方で、教授陣の待遇をなんとかしろとの声ももっともだけど。
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by neon98 | 2005-05-27 05:06 | Law School

BarbriとLaw School
米国では司法試験のシーズン。こちらでは、司法試験対策とロースクールの授業は完全に別と考えられていて、ロースクールの授業では法律家としての考え方をDiscussionを通じて身につけさせるのが目的であるのに対し、司法試験は細かいルールを身につけることが必要となる。講演前の話し手が講演の前日に一度話す内容を練習してみるというのに近いんだとか。結局、どちらも大切なんだろうけど、Barbriのテキストの中には、こんなルールも知らずに実務にはたてないよなあという内容もかなりある。

日本の司法試験とロースクール制度の詳細は実は勉強不足で、よく知らなかったりするのだけど、ある知識を整理して、吐き出すための予備校式の勉強だって、決して馬鹿にはできないと思う。基本書だって、全体像がみえてから読まないと、なかなかわからない。皆時間の限られた中で、広い範囲をどのように記憶に残していくのか、悩みつつ、勉強していくのだ。と、自身の受験時代を思い出したりなんかする。

米国ロースクールでは、Case Bookだけで基本書に相当するものすら使わないことが多い。基本的な概念すらわからないまま、CaseのDiscussionをしている学生が多くて、最終的には学生の意見や質問は無視することにしていた。日本のロースクールの方が司法試験の内容との乖離は少ないような気はするけれども、日本でだって、たぶん授業だけで合格する人なんてあまりいなんじゃないのかな。僕は専ら、予備校のテキスト(概して間違い多し。WセミナーのDEVICE民法はよくできていた。)をノート代わりに、重要箇所のみ基本書を読んでいた。ノート代わりというのがミソで、項目の整理とか、知識の体系化、概念の把握に利用する限りにおいては、非常に有益だった。

ということで、しばらく詰め込み勉強モードになります。なにせ、ほとんど知らない科目ばかりなんで、詰め込まざるを得ないんだけど、丸暗記っていったって、ある程度、理解しないと記憶に残らないんだよね。
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by neon98 | 2005-05-26 00:41 | Law School

Japanese Snowman
d0042715_7483116.jpgなんとアメリカ式のSnowmanは、頭・体・足と球3つで構成されるんだと。「足はどこにあるんだ?」と言われてしまった。もちろんこれも数ヶ月前の写真。
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by neon98 | 2005-05-25 21:01 | Photo

ブッシュ/世界を壊した権力の真実
ブッシュ/世界を壊した権力の真実を読む。9/11以降行われた初の大統領選挙を身近に体験した者としては、アメリカの変化を叙述(やや根拠に欠けると思われる点もないではないが。)したこの本は面白く読めた。

カレル・ヴァン・ウォルフレンの作品ははまると面白いが、主張に違和感を持つと途中で挫折してしまう(と私は思う)。彼の他の作品(名前は忘れたが。)では、意見に同意できず、乱暴な論理に耐えずに読むのをやめてしまった。紙幅との関係もあろうが、具体的根拠をもっと引用して説得性を持たせるべきとはいえるかもしれない(例えば、マスメディアの性質が合併等により変わったというのなら、もう少し具体的に根拠を引いたほうがいいだろう。)。

まあその点はさしひいて、素直に(批判的に読もうとするとつっこみがいが多いので)読めば理解できる主張も多い。9/11がアメリカ人に与えた影響ということについては、今度直接アメリカ人に聞いてみようと思う。人種・地域等により相当意識差があるかもしれない。
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by neon98 | 2005-05-25 06:41 | 読書・映画等

Affirmative Action
Affirmative Actionは、差別解消積極措置などと訳される。「英米法辞典」田中英夫(東京大学出版会・1991)。以前述べたような教育機会の格差の存在から、入学時の人種差別を禁止するというだけでは、少数民族に対する教育機会の確保を実現できないことから、一部の大学では少数民族を一部優遇して入学を認める措置を採用している。但し、このような措置が憲法上許されるかどうかは問題である。Grutter v. Bollinger, 539 U.S. 306は、ミシガン大学ロースクールにおけるAffirmative Actionを扱ったケースで、Diversityを実現する一要素として人種を考慮することを合憲とした。

但し、Affirmative Actionが自動的に合憲とされるわけではない。Affirmative Actionも他の人種差別と同様に厳格な司法審査の対象となり、Minorityであることを理由として自動的にポイントを与える制度や、一定の人種に一定の合格人数を割り当てる方式は違憲とされている。要は、フットボールで好成績を収めたとか、特殊なBackgroundの一環として人種を考慮することも許されるということである。

オコーナー判事による判決文の最後には以下のような記載がある。
We take the Law School at its word that it would "like nothing better than to find a race-neutral admissions formula" and will terminate its race-conscious admissions program as soon as practicable. See Brief for Respondents Bollinger et al. 34; Bakke, supra, at 317-318 (opinion of Powell, J.) (presuming good faith of university officials in the absence of a showing to the contrary). It has been 25 years since Justice Powell first approved the use of race to further an interest in student body diversity in the context of public higher education. Since that time, the number of minority applicants with high grades and test scores has indeed increased. See Tr. of Oral Arg. 43. We expect that 25 years from now, the use of racial preferences will no longer be necessary to further the interest approved today.
私は、このような問題に対して良い悪いを判断する立場にない。必要性も理解できるが、他方でいずれのロースクールに入るかがその人の将来を決める大きな要素となる現行制度でどこまでAffirmative Actionが許されるのだろうか。25年後には、Affirmative Actionが必要でない世界になればいいとのオコーナーの意見に深く同意する。
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by neon98 | 2005-05-22 00:54 | LEGAL(General)

Ice Festival
d0042715_752433.jpg数ヶ月前のIce Festivalの写真。 
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by neon98 | 2005-05-20 03:11 | Photo

シカゴ
d0042715_7532026.jpg最初に頑張りすぎると日記を継続できない人の典型例が僕だ。今までに1週間以上継続できたためしがない。ということで、お気に入りのシカゴの写真でお茶をにごす。シカゴ大火災の後、全米から建築家が集合し、この街を修復したらしい。シカゴのダウンタウンは美しい。日本にいると街に特色がなく、特に地方都市の中心街はどこも同じ景色。機能的に多少不便でもいいものは残していかないと、日本の文化に対する誇りはうまれてこない。
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by neon98 | 2005-05-19 05:57 | Photo

Central Park NY
d0042715_17172744.jpg
大都会の憩いの場。
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by neon98 | 2005-05-17 17:18 | Photo

米国ロースクールってどんなとこ?
米国ロースクールについてお知りになりたい方は、多少古くなるが、現在でも貴重な価値を有する一冊としてアメリカン・ロイヤーの誕生を一読することをお薦めする。ご存知の方が多いと思うが、薄くて安いうえ、阿川尚之氏の経験談を通じて米国ロースクールの実態を楽しく読むことができる。

阿川氏のジョージタウン・ロースクールへの留学期間は、1981年からの3年間であるが、現在読んでも多くの点で共感することができる。留学前に熟読し、終了後の現在再度読み直しても読み応えのある一冊である。阿川氏が留学されたのはJDプログラムなので、多くの日本人が参加するLLMとは異なるが、周囲のJD、特に1Lと呼ばれる1年生の行動をみているとなるほどと理解できるものがあった。

もう一つ、阿川氏が翻訳に参加された本であり、ロースクールとは直接関係がないものの、一読の価値のある名著として、
ユダヤ人の歴史(上)ユダヤ人の歴史(下)を紹介しておきたい。

追記(5/18/2005)
リーガル・エリートたちの挑戦ーコロンビア・ロースクールに学んでを読む。著者は日本弁護士資格を有するダグラス・K・フリーマン氏。体験記として面白く読めるので、お薦めです。
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by neon98 | 2005-05-08 12:44 | Law School

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