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Americal Law School System
BarBriを受講していると、その効率の良さもさることながら、内容の浅さが気にかかる。内容の浅さという面では、範囲が膨大であることと期間が2ヶ月しかないことからやむなしという感じがしないでもない。でも、そんな浅いことすらロースクールでは教えない。ロースクールで授業を受講していて「面白いけど、で何がルールなの?」という疑問をぬぐえなかったのはどうも皆に共通する要素のようだ。

ケースからルールを読み取る能力、依頼者に有利なようにルールを解釈して主張する能力などを徹底的に鍛え、ルールを覚えること自体には重きをおかない教育システムといってよいのだろう。推測だけど、(1)各州法律が違い、どの州で実務をするかわからないのに細かいルールを覚えることにあまり意味がない、(2)細かいルール自体は調べたり、専門家になればわかることであって、それよりも法律家としての議論の立て方などを鍛えることが重要である、という風に考えられているような気がする。アメリカ人も何がルールかわからないとよくこぼしており、1LのJDなどは授業は思考を混乱させるためにあるんじゃないかとまで言っていた。

秋学期に最初に授業を受けた時の印象は、「JDはなんて馬鹿な質問をするんだ」「議論の立て方に説得力が全くない」だったけど、それでも次の学期になると見違えるように説得的な議論をしはじめた(Upper Classでのことなので、2Lか3Lのことをさしています。)。その意味では教育課程は(少なくとも必死についてきた一部の学生にとって)成功といえるのかもしれない。

違うリーガルシステムの中での違う教育システムから得た感想を述べているだけであって、良し悪しを論じているわけではないので、念のため。
by neon98 | 2005-06-04 02:19 | Law School
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