Tyco's Ex-Chief and Top Aide Are Convicted of Grand Larceny.
Tycoの旧経営陣の「横領」に対する有罪判決がされたのを契機にして少し思うこと。(注)LarcenyはCommon Law上、窃盗に相当する犯罪だが、NY法上は窃盗、横領などの財産犯を広く含む(出典はBarBriにより得た浅い知識)。
サーベンス・オクスレー法制定の直接の契機はエンロンの破綻に伴うものだろうが、その後発覚した一連の企業不正事件(Tycoをふくむ)の影響も大きい。こういう不祥事は、例外的な「腐ったりんご」なのか、システム上の欠陥に基づくものなのだろうか。
Tycoがエンロンと明らかに違うのは、エンロンがストラクチャード・ファイナンスを巧みに利用した会計不祥事の色彩が強いのに対し、Tycoは会社の財産を私物化した典型的な犯罪であること。
ちょっと考えがまとまっていないけど、S-O法の評価をめぐる文献を幾つか(受験終了後に)読んでみたいと思っている。でも、少なくとも、こういう古典的な犯罪の領域って、規制を強化したからどうなるというものでもないような気がする。独立取締役がいれば大丈夫とかいう議論と違うんだろうね。
P.S. $2millionの誕生日プレゼントって何だろう。